草千里にて
このカラス、字が読めるの?
阿蘇の高岳に初冠雪があったというニュースを聞いた。
学生の時、阿蘇の外輪山の中に住んでいたので懐かしい思い出がよみがえった。
この季節になると、空気も澄んで星がきれいに見える。
学生時代、高岳までは行かなかったが、時々、草千里に星を見に行った。
カップラーメンと、お湯を持って行って、草千里に寝転んで星を見た後、白い息を吐きながらラーメンを食べた。
そんなある日、天草(あまくさ)が草千里の坂で前転をしだした。
ここで、「天草」について説明・・・本名N君、坊主頭でひょうきんなので、みんなから天草の海坊主と呼ばれるようになった。略して「天草」。
天草はなかなかのつわもので、下宿の廊下で友人と相撲を取り、その石頭で、廊下の壁に大穴を明けた。・・・そういう語り草を持った青年である。
その天草が前転をしだしたので、面白がって、みんなで前転をした。
ラーメンを食ったすぐあとだったので、全員吐きそうになりながらも競い合って回った。
さて、帰ろう・・・と思ったそのとき・・・ない・・・ない・・・確かに半纏の内ポケットに入れていたのに・・・
買ったばかりでうれしくて、肌身離さず持っていたタロットカード。
説明書の本もついた豪華なやつ。
前転なんかしなきゃよかった・・・
懐中電灯も無い真っ暗な草千里で、見つかるわけも無く、あきらめて帰った。
次の日に、明るくなって、観光客が見つけたとしたら・・・その人どう思っただろう。
梅 熊吉
タグ:タロットカード
2008-11-19 09:25
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0